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なかなか刺激的なタイトルのこのバラエティは、tofubeatsの『水星』のエモーショナルな旋律から始まります。
と思ったら快活な音楽にのせて、不穏ながらもバラエティ特有の明るさを感じさせるハイライトが。
男女の色恋ドキュメンタリーをスタジオメンバーが茶々を入れながら観る、というこの構図も含め、なーんか既視感あるなーこの番組、と思ったらやっぱりそう、『あざとくて何が悪いの?』を手掛けた芦田太郎さんによる企画・演出作品だそうです。

そして、中身は「あざとくて」よりもさらにディープ。題材がずばり“セフレ”。
間に挟まるドキュメンタリーは、バラエティ内のミニドラマというより、まさに短編映画といっていいクオリティの演技と映像で、なんだろう、普通に観てておもろい。
重くなりがちなテーマですが、スタジオメンバーの軽快なトークが程よく中和してくれるので、“セフレ”というものに直接関わった経験がない人や、そうした関係に興味がない人でも観やすい構成になっているように思いました。
そして何より、実話を基に作られているからこその展開の生々しさが絶妙です。
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第一作『恋人になれたら』

26歳の田辺徒子(中田青渚)は、ある日出会った同い年の松山聡(金子大地)に魅かれ始める。 食事の席で会話が弾み、優しく、趣味も波長も合う…あるデートの日、終電まで飲んだことで、松山を自宅に泊めることになった徒子は、聡と一夜を共にする。聡の態度から恋人になれると思っていた徒子だったが、いつになっても聡から「付き合おう」という言葉は出てこない。「あえて付き合おうとか言わない人なのかな…」などと言い聞かせるが、周囲からは猛反対を受けてしまう。そこである日、意を決した徒子は聡に聞いた。「私たちってさ、どういう関係?」そこから物語は予想外の結末へ向かい始める… 実話をもとに製作された「曖昧な関係」から脱出する方法とは?
この作品は”セフレ”が題材なので、モテそうな行動をしている時点で「あーこの男なんか怪しいぞ」という目線になりますが、個人的には「モテそうなことをしている=危険な男」と見るのはあまりにガードが固すぎて恋愛なんてできなくなるかなと思うので、そのあたりは敢えて好意的に見ます。お店探しを手伝ってくれる、居酒屋のチョイスが絶妙、会話を盛り上げてくれる、プレゼントがマメ、素敵なことじゃないですか。
問題は、女性を大切に扱っていないな、と感じさせる言動が散見されることです。
例えば、お家にあげた後の「泊っていこっかな」発言。
関係性を進めたい、からの「泊っていこっかな」自体はよくあることですが……こう、どことなく責任感や緊張感の無い「泊っていこっかな」、からの「俺ダッシュしたほうがいい?」と茶化しながら畳みかける感じ(←金子大地さんの演技がまたお上手なの)。
付き合う前提で一夜を共にしたい相手だったらもっと、なんていうんでしょうね、こういうところは多少の緊張感があって然るべきとこけしは思うのです。
もし行為前にそんなの無粋、ということであるのなら、じゃあせめて翌朝に「ザセカンド見せてくれてありがとう」で終わらせることはなくない!?え、私固すぎ?
他にも、関係性について聞かれた際の「なかよし」。これも、全然真剣な言葉じゃないですよね。なかよしってなんやねん、なかよしって。
普段は多少茶化すくらい軽やかな態度のほうが、話しやすくていいと思うんですよ。
でも、女性を大切に扱うべき真剣な場面でも軽さで押し通そうとするのはよくない。責任感が欠如しているとこけしは思うんですよ。
くるまさんが「この男天然ピュアなんじゃないか」とフォローされていましたが、むしろ天然でこれならもう直しようがなく、余計に厄介ではないかと。
でも、こういうところで引き返せないのが女心というものなのでしょうか。
「仕事優先になっちゃうから大切にできるか自信がない」とかも、要は大切にする気ないっちゅうことやないかってすぐ気づくと思うんですけど、「そっか。。そうなんだ。。。」って感じで雰囲気に流されちゃってる気がするんですよねえ。
だからこそ、付き合うことで自分と相手が対等な関係になってやっと、こういう矛盾とか、相手の男気の無さとかに気づくことができたのでしょう。スタジオの女性陣が「やり手」と評価して今いたが、個人的にはごく自然な流れに見えました。
あと、スタジオで「付き合う前のSEXはアリかナシか」という議論がありましたが、こけしは9:1でナシ派です。
自分が恋愛強者で相手に対し主導権を握れるならアリかもしれませんが(実際それで結婚してる人もいるし)、
体の相性を知りたいだけなら、結婚前に確かめれば十分じゃないですかね。結婚前なら別れるのにそんなにハードル高くないし、冷めたら別れたらいいだけの話やないですか。自分の気持ちが相手にある状態で付き合わずにSEXだけするのは辛いぞ~。
それに、むしろ結婚後は、性以外にも二人で乗り越える課題ってたくさん出てくるし、結婚した後に後発的にそういう悩みが出るリスクだってあるわけで。
であれば、「この人となら一緒に乗り越えていける」って思えるかどうかが一番大事な視点なのではないでしょうか。
第二作『結婚学入門』

人気雑誌の編集長として働く38歳の池上紗南(中村ゆり)は恋愛よりも仕事や自分の時間を優先し、マシンピラティスやこだわりの食事、サプリ、美容、それぞれに完璧なルーティーンを定めて、寂しさはセフレで解消…という充実した日々を送っていた。 しかし気づけばほとんどの友人や同僚は結婚し、自身がマイノリティであることを痛感し始めていたある日、地元の結婚式で人気者の同級生だった竹林圭太(永岡佑)と再会する。意気投合した二人はデートを重ね、交際を始める。穏やかで真面目で優しい性格、定時帰宅、家事や料理も得意な圭太と暮らし始め、充実した日々を実感していた紗南だったが、徐々に自分のルーティーンが壊されていくことにストレスを感じ始めてしまう。気張らず何でも話せるセフレか、周囲からは「ハイスペック」と称賛され、結婚の意思を見せる真面目な彼氏か…揺れる38歳の決断とは?
まず、物語は主人公の紗南の美しく意識高い充実した日々のルーティンの様子から始まるわけですが、くるまさんの、こだわりがある女性の行動に対する解像度が高すぎて笑えました。
リカバリーサンダルってなんだ?って思わず調べちゃったよ(笑)
↑紗南が履いていたと思われるウーフォスのリカバリーサンダル
そして、今回”セフレ”を演じるのは、地味そうなのにどこか色気と居心地の良さを漂わせる男、達也…ん?この前原滉って…
前ちんじゃーん!
木村昴さんのラジオ(『木村昴のケバブ箸で食う』)で「彼女作りたいよー!」とか言ってた人がまさかのセフレ役とは。そりゃ本人も「なんで俺がこの役なんですか?」ってなるか。いやめちゃくちゃナイス配役だったと思いますよ。
と、話が逸れましたが……
この作品のテーマは「結婚する意味とは何か」です。
居心地のいい”セフレ”と、結婚向きだけど気疲れする”恋人”。さあどちらを選ぶ?って話なわけですが…
この二択だったら躊躇なく前者じゃない?
というか、結婚って後者みたいな人を仕方なく選ぶ行為じゃないと思うんですよね。
この作品ではこの二択を迫られたのでこうなりますが、
本来は達也みたいに居心地がよくて、かつ圭太くらい結婚願望のある男を探すのが婚活ってやつなのではないですか?
時代が違えば後者を選ばざるを得ないこともあったかもしれないけれど、今は令和っすよ。自由恋愛万歳、独身で生きてもOKな時代です。わざわざ居心地の悪い相手と結婚する必要あります?
紗南は圭太の前で素を出せず、気を遣い続けてどんどんルーティンが崩れていきます。
紗南のルーティンは確かに一人だからこそ成立する部分もあるのかもしれません。
でも、大事なのは「ここは譲れない」と言える相手であること。
そして多少ルーティンが崩れても「それより一緒にいたい」と思える相手であること。
これが結婚にふさわしい条件だと思います。家事の出来やスペックじゃないですよ。
でも、
スペック的にはこの人は結婚向きの人なんだろうなーこの人と結婚したら世間的には幸せなんだろうなー…
そうやって別れずにキープしちゃう女性、少なくないと思います。
でも結婚って、結婚したら終わりなんじゃなくて、結婚してからが始まりですよね。これから何十年と四六時中一緒にいて、いろいろな困難を二人で乗り越えていかなければいくわけです。だから、一緒にいるのがしんどいなら、その時点で切らないと。
youさんは「結婚してるってことが犠牲を払ってる」って言ってましたが、私は自分の独身時代の趣味の時間が消えたことを”犠牲”だなんて思ってませんよ。それ以上に優先したい時間ができただけです。
むしろ、家事を完璧にこなす人だと、私みたいなずぼらは気を張っちゃうと思う。それぞ素を出せなかった紗南のように。
そしてもっと大事なのは、今回の件だけで「私は結婚に向かないタイプなんだ」と思い込まないことだと思います。
達也はまだ33歳、今は結婚に興味が無くても、「この人となら」と思える相手が現れる可能性は十分あります。
紗南が彼氏ができたときに何の躊躇もなく手放したように、迷いなく「もう会えないから」って切られると思います。
そのとき紗南はどう感じるのか。
別に達也なんていなくなってもどうでもいいし、一人でも十分幸せ~となるのか。
やっぱり居心地のいい存在はそばにいてくれないと…と思うのか。
その答えこそが「結婚は何のためにするのか」というテーマにつながるのだと思います。
>>結婚してもどうせ仲悪くなる?夫婦喧嘩ばかりクローズアップされる現代、夫婦仲について考える
第三作『特別な人』

「する?今日…」「どっちでも」「じゃあ今日はしなくていっか」ドライヤーで髪を乾かしながら、歯を磨く藤原一樹(芳村宗治郎)にふざけて風を当てる川端智子(山下美月)。仲のいい恋人同士のようにじゃれ合う二人だが、二人は恋人ではなく、セックスもする友達のような曖昧な関係だ。しかも川端には彼氏がいて、「別れるかも」と言ったり、「プロポーズされるかも」と言ったり…彼女にとって藤原は、彼氏に言えないようなこともすべて本音で話せる”特別な人”だ。しかしある日を境に、藤原は川端のことを好きになってしまい、その関係性が変わり始める。
改めてポスターの構図を見ると、写真や文字が歪んでいるところになにか意図を感じますね…。
さて、前の二話では女性視点の話でしたが、本作は逆に男性視点の作品になります。
川端さんは、私の中では『失恋ショコラティエ』のサエコさんと少し被るんですよね。

男性より優位に立って愛される、ということに快感を覚えるタイプのような。恋愛そのものが趣味というか、打ち込める対象だから、結婚するとその”遊び場”がなくなってつまんないのかな?正直、私にはあまり無い価値観なのでよくわかりませんが。
この欲求を完全に割り切れるのは、(『失恋ショコラティエ』の話と被るけど)多分子どもができるくらいのどでかいことが起こらないと難しい気がします。
結婚で変わる場合は、その相手と付き合ってる時点で変わってると思うんですよ。結婚を迷う相手ということは、『結婚学入門』の紗南のように条件で選んでしまっているか、あるいは情が湧いて離れられなくなっているか、どちらかだと思います。
なので、川端さんが次に会うのが一樹なのかどうかはさておき、今の相手では結婚しても不倫してしまいそうな気がします。子どもができてから変われるかどうかもその人次第かな。
それにしても、川端さんのような人にとっての「幸せ」って結局何なのでしょうか。
自分本位で自由に動けているように見えても、幸せの本質は理解できていないような気もします。
全体を通しての感想
自分にとっての「幸せ」とは何か。
そして、今していることが本当にその幸せにつながっているのか。
それを冷静に見極めれるかが、幸せな恋愛への一歩なのかなと思いました。
とはいえ、恋愛してる最中はそんなふうに理性的に考えられないんですよねー。
むしろそういうことに対して「腑に落ちた」と感じられるのは、すでに幸せな恋愛を手に入れているときなのかも。
だとすれば、そういう腑に落ちる感覚が得られるまでは、
終わりや限界を決めて立ち止まらずに、いろいろ行動して、いろいろ試して、歩き続けるしかないんでしょうね。恋愛でも、それ以外のことでも。
そして、こんなにいろいろあーだこーだ考えられるのも、実話ベースの話だからこそ。なかなか面白い恋愛ドキュメンタリー番組でした。
Amazonプライムは最近いろいろと新作のオリジナルバラエティ番組が出ているので、他にも随時チェックしていこうと思います。
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