見られ方で一番大事なのが”姿勢”。
そして、“姿勢”の良さの基盤になるのが腹筋です。
肩回りを動かしたり筋トレをしてもいまいちピンと来ない人、
姿勢をよくしようとして反り腰になってしまう人は要チェックです。
ただお腹に力を入れればいいわけじゃない
「筋トレで腹筋を鍛えると姿勢が良くなる!」
というのはよく聞いたことがあると思います。
しかし、実際に筋トレをしてみてもいまいち姿勢の良さを実感できない、という人も多いのではないでしょうか。
原因は、腹筋にある筋肉をひとくくりに”腹筋”ととらえていることにあるかもしれません。
試しに今”腹筋”に力を入れてグーっと固めてみてください。
顔が前に出て猫背になってしまうのではないでしょうか。
姿勢を良くするのに腹筋にグッと力を入れて固めるのは逆効果です。
良い姿勢というのは、骨盤を立てて肩が下がった状態のことを言います。
このときに姿勢を支えるように腹筋に力が入る状態が正しい腹筋への力の入れ方です。
この力の入れ方のイメージが湧くように、
実際に腹筋のどこがどのような役割をしているのかを確認してみましょう。
腹直筋
腹直筋とは、お腹の前面(あばら骨から骨盤の前)にある筋肉です。
所謂シックスパックはこの腹直筋が見える状態を指します。
腹斜筋
腹斜筋はお腹の脇腹部分にある筋肉です。
体をねじる際に体幹が固定されるようサポートしてくれる筋肉でもあります。
腹斜筋には、表面にある外腹斜筋と、内側にある内腹斜筋の2種類があります。
腹横筋
腹横筋は腹筋の最も深い中心部にある筋肉で、コルセットのような役割をしてくれます。
ベタな筋トレでは鍛えづらく、ドローイング等の腹圧を高めるトレーニングが効果的です。
腸腰筋
腸腰筋はお腹の奥から骨盤の中をとおり脚の付け根にまでつながる筋肉です。
脚を上げるときに使われる筋肉で、骨盤の前傾も維持するため、
ここが弱まるとポッコリお腹になりやすくなります。
腹筋は触れば意識できる
「意識性の原則」という言葉をご存知でしょうか。
これは、どこの筋肉を動かしているのかを意識するだけでトレーニング効果がアップするというものです。
良い姿勢を意識するときや筋トレ・ドローイングをするときは上記の4つの筋肉を意識してほしいと思います。
意識するコツのうちの一つとして、筋肉のある位置をさするというものがあります。
筋肉のある位置をさすりながら、その部位に効果的なトレーニングを行うことで、
姿勢を良くするときも自然な力の入れ方で筋肉を使用することができるようになってくるはずです。
意識するときのポイントとして、上記の各腹筋の説明にもあるとおり、
腹筋は表面の位置にあるものと深い位置にあるものがあるので、
腸腰筋や腹横筋、内腹斜筋は、腹直筋や外腹斜筋よりも深い位置にあると3次元的に意識することがポイントです。
良い姿勢に必要なのは“骨盤を立てること”なので、
各腹筋と骨盤の関係性も意識しながら
美しい姿勢を目指しましょう。